こんにちは、カイエンです。
国際便の正常化に伴って今年は、米国と中国に行く可能性が出てきました。
普通だと思っている日本のやり方は、地政学や民族性などが要因であって海外では全く違う価値観や基準が存在しています。

海外で現地人の地雷を踏んで怒られたり、話し合いが必要になる機会が日本以上に増えます。これは私の無知無理解が原因の場合があり”郷に入っては郷に従え”を痛感する。
海外で日本のやり方を通そうとすると「喧嘩」「激怒」
例えば、”【パリコレ前日密着】パリでのモデルオーディションで最悪の事態にブチギレ”というユーチューブ動画が分かりやすいと思う。
勝友美さんは、オーダースーツブランドの代表で「日本初の女性テーラー」。1着20万円以上の高級スーツを1年間で500着以上売り、自信のブランドでテーラー業界では日本初となるミラノコレクションへ3度出展を果たしている。
パリコレのトラブル
- エージェント「日程を間違える」
- エージェント「日程を間違えて伝えたので、準備期間が2日から1日となる」
- 採用したモデルが前日の試着に来ない
- 勝さん「服のサイズを仕立て直したい。今日来ないモデルは明日も来ないかもしれないから今日来てほしい。」
- エージェント『モデルが今日は来ないけど当日には来る』
- 勝さん『マジふざけてるよな』
別れるコメント欄
動画内では、トラブルの連続で”約束”を『絶対的』と『流動的』と考える人々の違いで意見が2つに分かれている。
海外とのやり取りで「自分のやり方を押し通すと衝突が起きる」事が良くあるのだが、それを理解する人が少ない。知っていても普段親しんだ価値観を切り替えるのは難しいのだが、”カルチャーショック”に代表されるように『ああそうなんだ』という経験をして理解しているかどうかだけど、その文化圏の知人などがいるかどうかが大きな差となる。
約束は未定で未定は約束
日本凄い系コンテンツと同じで、様々なトラブルに感情をあらわにしながら日本人が海外で活躍する光景は、自尊心が著しく低い視聴者にとって応援し多くの賛同を得られる。
一方で、”予定が確定”で物事が進む日本的価値観をそのまま海外に持って行くと衝突が起きるだろうと思うのだ。
商品が定価で売られ値切る習慣が低く、学校で「5分前行動」があたりまえの私達にとって、約束が守られれないのは苦痛だけど、海外なら予定は予定で確定ではないのだ。
- 状況が変わればキャンセルされる
- 優先順位が低ければ後回しにされる
- カネ・コネや関係が低ければ順番が回ってこない
- 予定は未定だ
- 予定は現時点でOKだが、当日は気分次第で変わる
中国の予定は未定
中国で仕事の打ち合わせも、時間通りに進まないし人が来ないことが普通にある。これにいちいち怒っても仕方が無いし、怒っている私が変な人と思われる世界だ。
資本金700万円で起業と書いてあるけど、役所に行けば今は5000万円未満の起業は国が求めてないと言われることもある。どこにも書いてないから起業できるだろうと言っても、無理だと言われるだけで平行線になる。
向こうは、「5000万円用意すれば起業できるんだから持って来いよ」と本気で思っている。
そして絶対に向こうは謝らない
モデルの日常
モデルは、同日に複数のオーディションを受け、格上のブランドから呼ばれれば当然それを優先する。
予定していた衣装の製作が間に合わなければ、”採用”から”仮押さえ”になり”キャンセル”が日常的に起きる。
モデルのエージェントは「貴方の代わりはいくらでもいる」とモデルに言う世界だ。
だから勝さんがエージェントに悪態をつくのは分かるけど意味が無いのだ。
勝さんがモデルを採用して、モデルが了承していても「現時点で行く約束」なだけで、前日や当日に大切なキャスティングやランウェイが待っているなら「自分の経歴の為に優先する」のだ。
エージェントに何を言っても、モデルに何を言ったとしても「来れない」「事情が変わった」「今日は来ないけど明日は来ると言っている」としか返事はない。
エージェントは普通に仕事して、モデルも普通に採用活動を行っただけだが、誰も謝らないし悪とも思っていない。それに腹が立つ日本人という構図だった。
約束は未定だから話し合い
エージェントやモデルに対して”衝突”ではなく”交渉”が必要になる。
「予定通り進む」から「最終的なゴールをクリア」する為の行動が必要となるから、相手を責めても交渉が有利にならないので、相手のルールにのっとってスムーズに進む方法を探るのだ。
- 「モデルが来ないのはモデルが悪い」・・・無駄だ
- 「予定通りモデルが来ないのはエージェントが悪い」・・・無駄だ
- 「採用したモデルが途中でキャンセルするなんておかしい」・・・無駄だ
- 「予定したモデルが揃わないから開始時間を遅らせろ」・・・無駄だ
現地スタッフが助け舟として『別のショウからモデルがこちらに来ることが可能だ。でも紹介したモデルにNoといわないで採用して』と言う。これが現地人の感覚だった。
日本人的には意味不明で、”いやいや当初予定したモデルを釣れて来いよ”これは君の責任だし、勝さんも食い下がっていた。これが勝さんの感覚だった。
強い口調で相手を激怒し糾弾する振る舞いは海外でうまく行かない。
エージェントもモデルも「自分に非が無く悪いことをしていない」と思っているのに、「悪いと思っているでしょ?悪いと思っているなら○○して」と行動を要求しても受け入れてもらえないし笑い話にされる。
理解できる人々が集まっている前提が違うのだ。生まれた場所、言語、習慣、文化が全く異なるもの同士が武力を避けて意思決定する事に「共感」も「理解」は優先順位が低い。自分の中の「納得」を求めても意味が無い。
カネとコネが最強
中国の商談で確実に相手が来る場合がある。それは私が相手より圧倒的に優位な立場にある時だ。
- コネがあれば仲間だと意識され、そのグループから優遇される。
- カネがあれば行政書士や弁護士を雇い「契約」をすることができる。
「約束」は破っても罰則が無いから守る優先順位が低く、「契約」は責任が相互に発生して不履行なら金銭的・社会的対価を支払うことになる。
モデルが「契約していない。金をもらっていない。約束だけだ。書類を交わしていない。」といわれたときに口頭のやりとりをメールやSNSで行い証拠として写メを取って記録するだけで「交渉」が変わる。
中国人同士の喧嘩は絶対に3人で行う。当事者の2人と話を聞く1人の組み合わせで話し合いや喧嘩が行われる。なぜなら後から”言った言わないを避け”後で、書類にサインして契約書類を簡易的にでも作る。
自分の正しさを第三者に伝える時に、中国人はSNSのやりとりを文字で送っているし、動画や音声を保存している場面に多く会う。音声で送ると証拠にするときに「音声を文字にする費用(行政書士・弁護士)が発生する」ことを知っているからだ。
終わりに
本当に、こういう価値観の世界で回っているのが不思議に思う。
「悪いことが起きる想定して出来ない仕組みを作る事が大切でやった人が悪いんじゃなくて、やらせる環境にも良くない部分があったよねと考えないと。相手だけのせいにしたら経営者は成長しない。信じるだけじゃ経営はできない」と言っていたけど、当事者になった時の彼女は違うんだろうね。
日本は、約束が契約と同じように重いので、支配者層にとって好都合だしイスラエルどうように従順だと思う。
文化による違いを言語化して知ることが出来るのでおすすめだよ。
毎回約束を反故にされるたびに、毎回の交渉が面倒だけど「約束だからしかたがない」。それを回避する「契約」は重要。
最終的にショウが大成功で良かったですよね。人が頑張っている姿はやっぱり感動する。
ファッションウィークにショウを学生も行うので”格”が大切なのだろう。

国内でもトラブルにであるので、海外はさらにトラブルに直面するよね。身体的に致死レベルはエグイ

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