中国のマンションの一室に光回線を引いて、Wi-Fiを接続して生活をしています。
固定回線なので中国電信と契約し、光ケーブルが煩雑ですが光終端装置に接続されていますし、ADSL回線から光回線にしたので、速度や安定性は上がったはず。
しかし
YoutubeやNetflixにAbemaTV、その他の動画サイトが無い生活なんて考えられない紳士の皆さん、これは死活問題ですよね!!
中国の企業や個人向けの光ファイバー固定回線でも混雑が激しいと速度が酷く低下します。
何故でしょうか?
日本(中国国外)へのアクセスが遅い❗️良く分からないけど、遅い!遅すぎるんです
実感として、日本と比較すると遅く感じるので、本当かどうかを中国の固定回線と中国聯通からテストをしてみました。
中国の通信インフラ事情
都心部ではケーブルが整理されているが、田舎ではまだまだなんですよ。
ケーブルが煩雑(無秩序に敷設される通信回線、余ったケーブルの放置など)で芸術的だが、メンテナンスが大変そう。
回線速度を計測アプリ
【SPEEDTEST.net】を使って回線速度を計測します。
スマホから測定
スマホの通信キャリアは中国聯通を利用した。
家(固定回線)のWi-Fi接続時
SIMフリーiPhoneに、SPEEDTEST.netアプリからそれぞれ速度測定した結果。
VPN(ExpressVPNでJapan)に接続した場合
遅い~
中国のネットワーク網接続時
VPN(ExpressVPNでJapan)に接続した場合
PCから測定
中国の家(固定回線)からインターネットを利用した。
ノートPC(Wi-Fi)⇒家のWi-Fi⇒HUB⇒インターネットに接続している。
日本のYahoo!サイトへPINGテスト。
レスポンスは、93ms。
送信データサイズを1,400バイトで再確認。
レスポンスは、95ms。
通信経路を確認する。
中国国内⇒国際間⇒日本国内に接続する過程を示している。
国際間【同一国の同一ネットワーク中(北京)】で速度が落ちる。赤い囲い部分でパケットロスなどレスポンスが悪化した。
中国の百度サイトへPINGテスト。
レスポンスは、34ms。
日本のYahoo!サイトへVPNでPINGテスト。
レスポンスは、413ms。
アクセスイメージは、VPN(ExpressVPNでJapan)に接続。
送信データサイズを1,400バイトで再確認。
レスポンスは、414ms。
通信経路を確認する。
同一ネットワーク中に関係なく全体的に遅い。
中国の百度サイトへPINGテスト。
レスポンスは、680ms。
中国からのウェブサイトのアクセススピード測定
中国国内からアクセス速度を測定できるツールで、3サイトを調べてみた。
このサイトでは、通信回線も選ぶ事が出来るし、通信速度によって各省が色分けされるので分かり易くておススメ。
公式サイト中国国内からアクセス速度を測定
Yahoo!JAPANへアクセスは、全体的に早い(400~800ms)ね。
百度へアクセスは、国内で完結すするので全体的に高速(400ms以下)だね。
当ブログへアクセスは、遅いね~。
赤色はタイムアウト。オレンジ色は200ms以上なのでアクセス障害レベルなのでどうにかしなければ・・・。
測定タイミングによっては緑色に変わるので、安定して通信が出来る経路もあるんだろうなと思案。
中国各地からのping送信した結果
本ブログのサーバーは、日本の東京にあるので日本からのping応答速度が一番早いね。
中国电信で19省からのping送信
多线で3省からのping送信
中国联通で9省からのping送信
中国移动で4省からのping送信
海外9ヵ国からのping送信
海外15ヵ国からのPing送信
公式サイトlocaping
最近は海外からのアクセスが増えていますのでチェックしてみました。
中国のネット回線事情
1:国外ルートが貧弱
networkatlasが公開している中国国際光ファイバーの地図を確認できる。
telstra社が公開している海底ケーブル網を見ると中国や日本から出ている海底ケーブルを見る事が出来る。
また、、中国政府が管轄する中国互聯網絡信息中心(CNNIC)が2011年に作成したインターネット回線図によると下記らしい。当然現在では様々なバージョンアップが物理的にも論理的にもされてると思われる。
出典元・引用文献:CNNIC/Internet Bandwidth Map
中国の通信網は、最終的に上海・北京・広州の三カ所から海底ケーブルによって海外のインタネット網へ接続されている。
少ないよね~
2:南北争い
中国の国有大手通信事業者は、北京を中心とする「中国聯通(China Unicom)」と上海を中心とする「中国電信(China Tlecom)」の2社が南北で縄張り争い中であり、円滑とは言い難い。
南北の地域独占は現在ありませんし、バックボーンネットワークの増設やクラウドへ移行(投資)しているので数年前より良くなりました。
3:供給不足
中国互聯網絡信息中心(CNNIC)の2018.6によれは、2018 年 6 月末時点の中国のインターネット利用者数は 8.02 億人、またモバイルインターネット利用者数は 7.88 億人を抱ええる環境から海外へのデータ通信量の制限などに加えて検閲システムが動いている。
ユーザーの求める通信量に設備が全然足りてないので、帯域幅が枯渇しパケット廃棄やレスポンスの遅延、そして途中で途切れる現象等が発生し、ダウンロードに時間が掛かっていた。
4:老朽化と設置条件
マンションなどビル内部の配線・メンテナンスがされていない事が多い。物理的な問題に加え、回線の貧弱さも問題の一つ。
5:光回線の普及
6:ボトルネック
通信速度の計測やping応答テスト等の数値からも遅さを確認できた。最大の原因は日本⇔中国間のIX接続部分で著しくレスポンスの低下が見られた。
中国の拠点⇒中国国内インターネット網⇒[IX(Internet Exchange)という接続部分]⇒国際インターネット網⇒[IX(Internet Exchange)という接続部分]⇒日本国内⇒日本の拠点において、国際接続部分に専用のバックボーン(法人しか無理)を経由させることが望ましい。
中国国内のISP(インターネットサービスプロバイダ)は3段階になっていると言われている為、国内の同一ネットワークでレスポンスに遅延が見られるのはこの為だろう。
7:インターネット情報検閲システム
中国政府は、インターネット情報検閲システム「金盾(GEW:グレートファイヤーウォール)」や、国民を格付けする社会信用システムなどによって、自国民への監視体制を強めている。
金盾システムの処理系に時間が掛かり通信が遅いと言われています。
また、金盾のアップデート時には通信障害が過去発生しているし、この通信の遅さと検閲システムが改善(解除)は考えられれないので、付き合っていくしかない。
やっぱり遅い
通信する時間帯によって速度に大きな差が見られ、大容量のファイル転送や動画の送受信は難しい。
だから
- VPNが使えない時がある
- 通信速度が日本と比べて遅い
- インターネットに接続できない
- 特定の時間帯のパケっトロスが酷くなる
良くある事ですが、日本の利用者の中国で上記の不満が続出します。
中国回線の高速化
通信のボトルネックは、私達で改善とか無理なんで適切な機材で、少しでも高速に通信できる環境を作りましょう。
基本的に、不必要な通信は無駄なので辞める。安定したVPN事業者と契約する。速度の出る通信機器を選ぶ。事だと思います。
VPN選び
この記事をご覧になる方はVPNを考えている思いますので過去記事を参考にしてください。
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中華製の通信機器を排除
中国製のスマホやルーターやパソコンで挙動が怪しい物やVPNに接続できない不具合が報告されています。
中華製の排除
PCに中華製ソフトはバックグランドで個人情報や挙動を漏らしている可能性があるので、可能な限り削除します。
ルーター(WI-FI)の選び方
日本から購入して持って行くと良いと思う。中国で使う機器の選ぶ基準は以下の通りです。
LANケーブルによって、本当に通信速度に差が出るので、日本で購入して持って行くと良いでしょう。
光回線を引く事を前提
- 最大通信速度が、1000Mbpsを超える(100MbpsでもOK)
- 無線規格が、IEEE802.11ac 2.0に対応
- ビームフォーミング機能あり
- 滞在国の電圧対応(~240Vなど)
- LANケーブルは、CAT6、CAT6A、CAT7など
終わりに
色々と不便な中国ネットですが、VPNなどを利用して、長い滞在期間を楽しくしましょう~
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